COMMENT
スピードキングの最初期モデル、キングブランドらしい堂々たる佇まいです。針はブルースチールのロザンジュ。通常はリーフが用いられますが、ロザンジュはこの年式ならではです。個性的な赤秒針が1950年前後に見られる、良いアクセントとなっています。ぽってりとしたミッドサイズケースに飛び出した小ぶりのねじ込みリューズが愛らしいです。「でべそオイスターリューズ」が当時のまま付いているのは、高評価できるポイント。
ムーブメントは10 1/2 Hの中でも、7ポジション(七姿勢調整)のクロノメーターをパスした希少なものを搭載しています。スピードキングと言えば、ノンデイト手巻きミッドサイズオイスターですが、その起源はフラットバックの後継機種、新型オイスターケースにセンターセコンドの高精度なムーブメントを搭載した、上位機種として販売されたに違いありません。
ダイヤルは全体に淡くエイジングを遂げています。グレイッシュトーンなエイジングは全体に均一でヤレた印象は感じません。インデックスやチャプターリングのプリントに欠けが見られず、高ポイントです。ブルースチールの針、赤秒針はミントで発色に優れています。ケースはぽてっとしたプロポーションが良いです。弊社にて分解掃除済です。パワーリザーブ45時間を計測しています。17石のロービートムーブメントは故障も少ない信頼性の高い機械で数十年の時を経ても正確な時を刻むところはロレックスならではの信頼感があります。
スピードキングはフラットバックの時から採用してきた10 1/2リーニュの機械に合わせた手巻きロレックスの完成形です。現在では小さいと感じるケースサイズですが、1950年代まではスタンダードな大きさで、頼り甲斐のある性能の高さが魅力です。
BRAND
誰もが認めるキングブランド、ロレックス。現在では想像もつかないような様々な形状のケースデザインが存在。多彩な表情を持つ古き時代にこそ、アンティークの面白さが詰まっています。
HIGHLIGHT
The Earliest Speedking, 7 Positions Adjust Chronometer Movement
BRAND | ROLEX |
MODEL | OYSTER SPEEDKING |
REFERENCE | 5056 |
YEAR | 1949 |
MATERIAL |
Stainless Steel |
WINDING | Manual |
CALIBER | 10 1/2 H |
SERIAL | 66++++ |
CASE SIZE | 30.0mm |
BETWEEN LUGS | 17.1mm |
SERVICE | Yes |
GUARANTEE | 1 Year |
STRAP | Calf Leather |
BOX and PAPERS | No |